エキシマライト
エキシマライト
エキシマライトは、ターゲット型の紫外線療法(光線療法)の一つです。皮膚疾患における光線療法の歴史は古く、数千年前から日光浴が治療に用いられてきました。当時、その科学的根拠は不明でしたが、日光が持つ治癒力は経験的に広く認識されていたようです。
近代以降、光線療法の研究は大きく進展しました。日光には紫外線、可視光線、赤外線など様々な波長の光が含まれていますが、なかでも紫外線に免疫調整作用があることが明らかになりました。さらに研究が進むにつれ、紫外線の中でも特定の波長域が副作用の少なさと高い治療効果を兼ね備えていることが科学的に証明されるようになりました。
こうした研究の成果として、1980年代後半には311nmを主波長とするnarrow-band UVB療法が全身型の紫外線療法として確立され、2000年代以降には308nmを主波長とするエキシマライトがターゲット型の紫外線療法として登場しました。
現在、多くのメーカーがエキシマライトを製造している中、当院ではアブソリュート社のエキシプレックス308を採用しています。エキシプレックス308は、
が特徴です。
少し専門的な内容になりますが、エキシマライトによる紫外線療法の作用メカニズムについて、対象となる細胞とその主な効果をまとめると、以下のようになります。
紫外線療法の歴史については別途触れましたが、紫外線が有する免疫調整作用の具体的な内容が上記の①~④です。アトピー性皮膚炎や乾癬などの炎症性疾患には様々な炎症細胞が関与しますが、紫外線はステロイドとは別のアプローチで、行き過ぎた炎症を抑える効果があるのです。
また、紫外線が色素沈着を引き起こすことは広く知られています。そのメカニズムが上記の⑤です。しみの予防などにおいては紫外線を防ぐことは大切ですが、尋常性白斑のように色素が抜けた皮膚に対しては紫外線による治療は有効なのです。
このように、炎症性疾患の治療において、エキシマライトによる紫外線療法は、外用(塗り薬)でもなく、内服(飲み薬)でもない、第3の選択肢なのです。
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