外傷(擦過傷・切り傷)
外傷(擦過傷・切り傷)
外傷とは、外部からの物理的な力によって皮膚が損傷を受けた状態のことです。外傷の種類は多数ありますが、日常生活で多いのは擦り傷(擦過傷)と切り傷(切創)です。擦り傷(擦過傷)は、皮膚が地面や硬い物体に擦れることで生じる表皮の損傷です。切り傷(切創)は、刃物やガラスなど鋭利なものが皮膚に当たることで生じる損傷です。いずれも日常生活の中で頻繁に起こるけがの一つであり、転倒・スポーツ・調理中の事故などが主な原因として挙げられます。適切な処置を行わないと傷口から二次感染が起こる可能性があり、特に糖尿病や免疫疾患を持つ方は治癒が遅れやすいため、注意が必要です。症状が気になる場合は、早期に医療機関を受診することが大切です。
擦り傷(擦過傷)とは、皮膚が地面やアスファルト・硬い物体に擦れることで生じる表皮の損傷です。患部には痛み・発赤・じくじくとした滲出液(浸出液)が見られます。また、砂や泥などの異物が傷口に入り込むことがあります。まずは流水で傷口を十分に洗浄し、異物をしっかり取り除くことが重要です。現在は傷口を乾燥させない「湿潤療法(モイストヒーリング)」が標準的な治療法とされていますが、擦り傷に対して市販の創傷被覆材(キズパワーパッドなど)を自己判断で使用することはお勧めしません。湿潤療法はきれいな傷に対して有効な治療法であり、異物や汚染が残りやすい擦り傷に安易に使用すると、細菌の繁殖を助長するリスクがあるためです。傷の状態に適した治療を行うためにも、早めに医療機関を受診しましょう。
診察時に傷の状態に合わせた適切な薬を処方します。必要に応じて、デブリードマン(壊死組織や異物を取り除く処置)を行うことがあります。感染が疑われる場合は、抗菌薬の内服を行うこともあります。
家での処置で重要なのは、石鹸を用いてやさしく洗い、十分に洗浄することです。赤み・痛み・腫れが強くなる場合は、早めにご相談ください。
切り傷(切創)とは、刃物・ガラス・金属など鋭利なものによって皮膚が切れた状態の損傷です。調理中の包丁による事故や割れたガラスへの接触など、日常生活の中で比較的起こりやすいけがです。擦り傷と異なり傷口の縁が比較的きれいで直線的ですが、深さによっては脂肪組織や筋肉にまで達することがあります。症状としては痛みや出血が見られ、深い場合は出血量が多くなります。応急処置として、清潔なガーゼや布で傷口を押さえて止血(圧迫止血法)を行うことが重要です。その後、早めに医療機関を受診しましょう。
診察時に傷の状態を確認します。真皮浅層までの切り傷であれば軟膏処置で対応可能ですが、真皮深層や脂肪組織に達する切り傷は縫合処置が必要です。縫合(ナート)は局所麻酔下で行います。縫合後は、部位によって異なりますが、約1~2週間前後で抜糸を行います。
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