じんましん(蕁麻疹)
じんましん(蕁麻疹)
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じんましん(蕁麻疹)とは、真皮に生じる一過性の浮腫のことです。皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、強いかゆみを伴います。数十分から数時間で跡形もなく消えることが多い一方、繰り返し症状が出現したり、長期間続いたりすることもあります。年齢や性別を問わず発症し、日常的によくみられる皮膚トラブルの一つです。皮膚に現れる膨らみは「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれ、地図状に広がることもあれば、米粒大から手のひら大までさまざまな大きさがあります。
症状は体のどこにでも現れる可能性があり、顔や唇、まぶたなどに出ると腫れが目立ち、不安を感じる方も少なくありません。多くの場合、命に関わることはありませんが、強いかゆみや繰り返す症状により生活の質が低下することがあります。原因を特定できないことも多いですが、症状を日常生活に支障のない範囲に抑えることが重要となる疾患です。
じんましんは、真皮にいる肥満細胞からヒスタミンなどの物質が放出されることで起こります。これにより血管が拡張し、血液成分が皮膚に漏れ出すことで、赤みや腫れ、かゆみが生じます。
原因は多岐にわたり、特定できる場合と、はっきりしない場合があります。食べ物、薬剤、感染症、疲労、精神的ストレス、温度変化、圧迫や摩擦などが引き金になることがあります。また、体調不良や睡眠不足が重なることで症状が出やすくなることもあります。
じんましんは、症状の持続期間や誘因によって分類されます。
発症から6週間以内に治まるタイプです。食べ物や薬、感染症などが原因となることがあります。
6週間以上症状が繰り返し出現するタイプです。原因が特定できないことが多く、体質的な要因が関与していると考えられています。また、一部には、甲状腺機能低下/亢進症、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患が背景にあることがあるため、採血を行うこともあります。
特定の食べ物やダニ、ハウスダスト、花粉、植物などのアレルゲンに反応して起こる蕁麻疹です。アレルギー検査(View39)などで原因の手がかりが得られることもあり、それを避けることも治療の一つとなります。
物理的な刺激が加わることで生じる蕁麻疹です。寒冷、温熱、寒暖差、日光、水(海水が多い)、皮膚の圧迫、振動などが原因で生じます。
入浴、運動、精神的緊張など、発汗や発汗を促す刺激が加わった時に膨疹が出現します。慢性蕁麻疹が夜間にも皮疹が出現するのに対して、日中の活動時を中心に、1~3mmの小型の膨疹が誘発されるのが特徴です。
じんましんの診断は、主に問診と視診・触診によって行います。症状の出方、持続時間、繰り返しの有無、生活習慣や食事内容、服用中の薬などを詳しく確認します。じんましん(蕁麻疹)と症状が似ている他の疾患との鑑別も重要です。
必要に応じて、アレルギーの関与が疑われる場合にはアレルギー検査(View39)を行うこともあります。ただし、すべてのじんましんで原因が特定できるわけではなく、検査を行っても異常が見つからないケースも少なくありません。総合的に判断します。
じんましんの治療は主に、抗ヒスタミン薬の内服です。かゆみや膨疹を抑え、症状の出現を予防します。症状の程度や経過に応じて、薬の量を増やしたり、薬の種類を変更したりします。
症状が強い場合や改善が不十分な場合には、他の抗アレルギー薬を組み合わせた治療を行うこともあります。外用薬も補助的に使用されることがありますが、基本的には内服治療が中心となります。
上記でも改善が乏しい場合、生物学的製剤(注射)であるゾレアやデュピクセントが選択肢になります。当院では行っておらず、必要な場合には専門医療機関へご紹介いたします。
蕁麻疹の様相を呈する血管炎です。一つ一つの皮疹が24時間以上持続し、皮疹がなくなった後に色素沈着を残します。全身性エリテマトーデス(SLE)に合併あるいは移行する例があり、疑わしい場合は採血や皮膚生検を行います。
肥満細胞が腫瘍性に増殖したものです。外的刺激を受けて蕁麻疹などが出現します。主に小児に発症し、顔や体に蕁麻疹を繰り返すうちに褐色斑や結節が多発していきます。疑わしい場合には、専門医療機関へご紹介いたします。
じんましんとは、皮膚の真皮に生じた一過性の浮腫のことです。一方、粘膜に生じた一過性の浮腫のことを血管性浮腫といいます。そして、複数臓器に全身性にアレルギー反応(皮膚・粘膜症状だけでなく、呼吸器・循環器・消化器症状)がおき、生命に危機を与え得るものをアナフィラキシーといい、アナフィラキシーに血圧低下や意識障害を伴う場合をアナフィラキシーショックといいます。
血管性浮腫の多くは瞼や唇が腫れるという症状を呈します。治療は基本的にはじんましんの治療と変わりません。短期的にステロイドを内服することはあります。喉の粘膜が腫れることもあり、喉がいがいがしたり、息がしづらかったりなどの症状がある場合は、アナフィラキシーに準じて治療を行います。
アナフィラキシーの治療は、第一選択はアドレナリンの筋注です。当院ではエピペンも処方できますので、アナフィラキシー後のフォローが可能です。また、原因検索としてアレルギー検査(View39)も行うことができます。
いわゆる虫刺されです。特に蚊に刺された時はじんましんと酷似します。虫に刺されたエピソードや刺し口があるかどうかで判断します。ステロイド外用薬が有効です。
薬剤、感染症(ウイルスや細菌感染症)、食べ物、その他の原因による急性発疹症の総称を中毒疹と言い、薬剤による皮疹の場合は特に薬疹と言います。平坦な赤い皮疹が左右対称性に多発します。ステロイド外用薬が有効です。症状によってはステロイドの内服を行うことがあります。薬疹の場合は薬剤を中止します。
中心部と周辺部で色調が異なる同心円状の皮疹が特徴の疾患です。まるで的(ターゲット)のような見た目を呈します。発熱や粘膜症状も伴うことがあります。ステロイドの内服と外用を行います。重症な場合は専門医療機関へご紹介いたします。
生または加熱不十分なシイタケを摂取した後に生じる皮膚炎です。摂取後1〜2日程度で、全身に線状の掻き傷のような特徴的な紅斑が出現し、強い痒みを伴います。ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬の内服が有効です。予防のために、シイタケは必ず十分に加熱してから食べることが重要です。
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